英国の衣料品コストは今年、20年以上で最大の伸びが見込まれている

　見込み英国衣料品のコストは今年20年以上で最大の伸びを見せ、英国の債務負担から中国の労働紛争など多くの要素が、大衆商品の価格を押し上げている。

小売業研究機関Verdictは、今年に服を着せる価格は4.4%上昇し、1986年以来の最高水準を記録する。

この予測は消費者悪いニュースだ。消費者は服が安くなることに慣れているが、財政緊縮策は個人所得の減少につながるに違いない。高止まりするインフレ率への懸念も高まっている。

「消費者にさらなるストレスを与えることになるが、衣料品の価格が永遠に下落することはあり得ず、最終的には、今後数年の価格が上昇するだけだ」と、Verdictコンサルティングディレクターのニールサンダース氏（Neil Saunders）は述べた。

英国の主要小売業者の幹部は「業界全体の価格上昇は避けられない」と述べた。

Primarkなどのディスカウント小売業者やスーパーが低価格化を続けているのに対し、中国が製造業の拠点として台頭して大衆市場を再構築するための安価な衣料品がもたらされ、英国の消費者は10年間の価格下落を享受してきた。しかし、この時代は間もなく終わり、ポンドはアジアのサプライヤーからドルで購入した衣料品の価格を押し上げた。

昨年、米国の注文が縮小したため、中国のサプライヤーは工場運営を維持する必要が迫られ、英国の小売業者は中国のサプライヤーと競争力のある合意を達成し、ポンド安によるコスト上昇を相殺することができた。大口商品の価格低下も、サプライヤーがより優遇された条件を提供できるようになった。

しかし、現在、中国の工場の受注は増加し始めているが、労働者が待遇や条件の改善を要求するにつれて、中国の賃金コストは上昇している。自己コストの上昇は、サプライヤが優遇契約を提供する空間を圧迫している。この1年間、綿花の価格は約50%上昇し、14年ぶりの高水準に近づいている。

海運コストも上昇した。

一方、Sanford C.Bernsteinアナリストのルカソルカ（Luca Solca）氏によると、英国の小売業者はポンド安（英国の過度に緊張した貸借対照状況を反映）と人民元切り上げの「挟撃」を受けているという。（翻訳者／管婧）